2021/09/01 19:56

▼ ブラムリーという青りんごはご存じですか?



英国生まれのクッキングアップル、【ブラムリー】。

日本ではクッキングアップルという言葉自体あまりなじみがないかもしれません。

クッキングアップルとは調理用のりんごという意味です。

日本ではりんごは生食がポピュラーですが、英国では加熱調理するのも一般的なようで英国でのりんごの生産量の4割を占めているそうです。

生ではとっても酸っぱいりんごなのですが、加熱しても風味が良いブラムリーアップル。

一番の特徴は加熱でトロトロにに煮溶けるところです。

マッシャーでお子様の力でも簡単につぶせてしまうので、簡単&美味しいりんごジャムづくりに挑戦できますよ。

またこってりとしたお肉料理のソースや脂ののった秋刀魚にすりおろし生でも美味しくお召し上がりいただけます。

▼ きっかけは一人の少女


ブラムリーが生まれたのはおよそ200年前の英国ノッティンガム州サウスウェル町。

メアリー・アンという一人の少女が自宅のコテージに撒いたりんごの種が偶然発芽したそうです。

その約30年後コテージの新しい持ち主となったブラムリー氏という男性が、若い苗屋さんと契約したことで英国全土に広まったそう。

200年前のブラムリーの原木は今もサウスウェル町にて維持されているそうです。



▼ サウスウェル町と小布施町


ブラムリーが日本に入ってきたのは約30年ほど前です。

小布施町の荒井さんという農家さんが英国王立園芸協会の知り合いを伝手にブラムリーアップルの存在を知ったのがはじまりとか。

当時の小布施町の町長さんに商業導入を提案し、それに賛同した町長さんをはじめ町の方々の手によって1991年より商業栽培が開始されました。

英国王立園芸協会ウイズリーガーデンから譲り受けられた数本のブラムリーは小布施町のりんご農家さんの試行錯誤を経た上、今では品質が良く安定したブラムリーの栽培技術が確立されており多くのファンに支持される品種となりました。

今では複数の地域でブラムリーは栽培されていますが、なおも小布施町民が特別に扱い、とても大切にしているりんごの品種の一つです。

30年前ブラムリーが結んだ縁は今も小布施町とサウスウェル町をつないでいるそうです。

▼ 最後に


一人の少女によって生まれた英国うまれのブラムリーのエピソード、お楽しみいただけましたら幸いです。

まだあまりお店などではなじみのないクッキングアップル【ブラムリー】ですが、ファンの方も多い品種なこともこんなエピソードがあることを知ればうなずける気がしました。

風味豊かなクッキングアップル【ブラムリー】で自家製スイーツづくりを楽しんでいただく方がたくさん増えたら嬉しく思います。

私どもカエルフルーツカンパニーでも先人たちが大切にしてきたこの味を守っていくべく、日々の農作業にまい進してまいりたいと思います!

これまでお読み頂きましてありがとうございました(^^)